ITつまみ食い通信

2024年2月7日  第一級陸上無線技術士(通称:一陸技)という無線従事者国家試験資格に挑戦し,本日,合格の通知をいただいたので報告.
資格挑戦のきっかけはIoTセキュリティのUdemy講座の作成で無線通信スキルの必要性を感じたこと.もともと通信会社にいたので簡単だろうと鷹を括って始めたのだが,当初全く解答できなかった.これがショックで,約半年ほど猛(?)勉強した次第(平均3~4時間/日).
試験科目は無線工学の基礎(電磁気,電気,電子工学),無線工学A(無線機器),無線工学B(アンテナ・電波伝搬),法規(電波法)の4科目.解答はマークシートによる選択方式で問題数は20問/25問.一問あたりの解答時間は平均6分だが,計算問題もあり,過去問での経験がない場合はパニクッてしまう.最低10年ほどの過去問を解いておく必要がある,というので過去問題集にかじりついた.試験は2024年1月15日,16日の二日間.会場は晴海のTOC有明だった.数百名以上はおろうかという受験者の大半が若者で,私が最高齢ではなかったかと思われる.老眼で細かい文字は見えず,加減乗除もおぼつかなっている年寄りではあるが,努力の甲斐あって一発合格できた.まだまだデキルかも?

 

2022年12月10日  フリーの画像処理ソフトOpenCVに関する愚痴を一つ.現バージョンのOpenCV4は,Python対応となり,利用しやすくなった.Linux,Mac,Windows全てで動かすことができる.筆者も数か月前からUbuntu18LTSに入れて使用している.Ubuntu18LTSのサポート期限が近付いているのでUbuntu20LTSに対応バージョンをインストールしたところ,画像表示関連の依存性(あるいはバグ)があるらしく,利用できなくなってしまった.現象としては,Qt platformの初期化が行われない,cv2.imshowが動作しないの2つ.ググると世界中で多くの人が同じ現象に悩まされているようだ. OpenCVのチュートリアルサイトやノウハウ本では,何事もなくスムーズに利用できるように書かれているのだが信じられないというのが本音.OpenCVはいまや画像AIのインフラともなっているため,そのバグが与えているインパクトは大きい.早期の解決を期待したい.

 

2022年6月14日 巷で盛り上がっているNFTの研究を開始した.勉強中なので誤解しているかもしれないがいくつかの懸念を抱いている.最初は,なぜNFTがブロックチェーンでなければならないかということ.暗号資産ならば真正性保証の対象がマイニングした唯一無二であるべき通貨(相当)であることから理解できるが,デジタルアートなどのNFT対象物はそうではない.デジタルコンテンツは元来複製や類似物の作成に適するメディアなのだから,”唯一無二”を保証する意味合いは何だろうか,という素朴な疑問がわく.1ビット異なる,あるいは1画素異なっているデジタルコンテンツは模倣物であろうか,はたまた別の本物であろうか.対象物の真贋判定はどのような仕組みで実施されるのか.NFTの対象は著作権管理と深くかかわってくると予想できるが,著作権制度としてみた場合,ブロックチェインをベースにしたNFTにどれだけ機能を持たせることができるのだろうか.疑問は尽きない・・・.

 

2021年12月21日 IoTが諸分野に普及していることや6Gの研究開発が華やかになってきたことから,無線技術を学び直している.有線に比べると通信性能が不確実なことは否定できないがその分奥深いことを再認識している.こんなこともあり,ついでがあったので久しぶりに秋葉原の秋月電子通商を訪れてみた.コロナ禍で客数は減っているようだが,電子工作やアマチュア無線の愛好家のオッサンたちが部品を探している光景はあいかわらず微笑ましい.折角なので予備のアンテナ2本を買って帰った.

 

2021年6月1日 衛星測位システムGNSS(GPS)のセキュリティを検討していることから,内閣府宇宙開発戦略推進事務局のHPをのぞいてみた.
日本上空を航行している測位衛星の位置をグラフィカル表示しているGNSS Viewという頁がある.興味がある人はアクセスして欲しい.
https://app.qzss.go.jp/GNSSView/gnssview.html

日常生活上GPSは欠かせないものとなっているので,頭上にどんな測位衛星が飛んでいるのかを理解しておくことも重要だと思われるので紹介した.GNSS Viewは生活関連情報の公開政策としても評価できる.ただし,表示は専門家向けでわかりにくく,一般人の興味を引くようなものではない.せめて,QZSが「みちびき」であるなど,どこが飛ばしている衛星かぐらいはページ内で表示する(あるいはリンクする)など,サービス精神に基づいた工夫がほしい.

 

2021年2月21日 サイバーセキュリティの定番LinuxディストリビューションとなっているKaliLinuxに関する不満.Rollinig Editionになって3年程度経過しているはずであるが,その内容には発行年月によってかなりの差異があるようだ.お分かりの読者も多いと思われるが,2020年版以降,Python2系対応アプリケーションを利用するのが困難となっている.ハッキングツールの多くはボランティアでOSSとして開発されているので,優れたツールでも過去に作成されたものは新しいKaliLinuxでは脱落していることが多い.新たにGithubからインストールしても多くのトラブルに見舞われ結局使用できないことが多い.このため先祖にかえって古いバージョンのKaliLinuxのISOをDVD-R(USBでなく)に焼いて使用する機会が増えてきた.この場合でも,リポジトリを再登録する,署名手続きする,などの面倒な操作が必要だ.慣れればよいのかも知れないが,新規にKaliLinuxを使おうという人にとっては,当然入っているはずのツール(例.Wireshark)が利用できないので困惑してしまう.このあたりの啓発がまとめて行われていないのは残念である.

 

2021年1月2日 新年早々ラズパイにはまった話.10か月ぶりに起動したところ,数秒初期画面がでるもののその後モニタが「信号なし」になってしまう.何回トライしても同じ現象だったので,ググったところ,HDMI周りが弱い,SDカードにOSを再インスト―ルする必要がある,など諸説あるのでつきあってしまった.結果,1日近く無駄な時間を費やすはめに.初期画面になにやらリカバリ方法らしきことが書いてあるのだがすぐに消えてしまうので無視していたのだが実はこれが正解.画面の指示を実施したところ難なくリカバリして解決.原因は不明だが,長く放置していたこと(放電?)による電気的データ喪失の可能性大.電気製品は時々電源をいれてやらねばいけないと昔教わったことを思い出した.

 

2020年9月16日 筆者のオンライン講座【サイバーセッションハンズオン】ハッキンング技術入門(不正侵入編)の内容を更改している.その中で,侵入のための脆弱性として2020年3月に発覚したSMBGhostを取り上げ,比較的最近公開された実証コードを利用させていただいた.Windows10が攻撃対象なのだが,従前のクライアントOSに比べると,セキュリティ機能が格段に厳しくなったことを実感.一方,まだ,攻守ともにAI化にはいたっていない.実現を期待したい.

 

2020年5月30日 大学の非常勤講師を務めており,コロナ対応のためオンライン授業を実施している.授業のビデオ撮りに忙殺され,ITのつまみ食いができず,ストレスのたまる毎日を過ごしている.そのための八つ当たりコメントになってしまうが,オンライン授業の継続が生徒や学生の視力を低下させる恐れがあることを指摘しておきたい.大学の授業は1コマ90分なので,2コマ/日としても,3時間/日もディスプレイをみる時間が増えていることになる.小中高でも同じことだ.そんなに長く見続けたくなるような面白い授業や講義であれば結構だが,学校側は長時間のPC視聴を強いている事実に配慮すべきであろう.今回のコロナ騒動でオンライン授業が思ったよりも安価に実現できることが理解されたのは不幸中の幸いだが,コロナを理由にして,なんでもかんでもオンライン化しようとするのはいかがなものか.視力低下などオンライン授業に付随して発生するリスクに対応していくのもITの役割かもしれない.

 

2020年4月22日 新型コロナウィルス対策でテレワークを余儀なくされている方が多い.筆者も大学の授業を急きょオンラインで実施することになり,講義ビデオの作成等に追われている毎日だ.現在は,無料で利用可能なテレビ会議サービスがいくつかあり,恩恵に浴している.サービスプロバイダの貢献には感謝してもしきれない.ただ,実施してみて分かったことだが,機能があまり進歩しておらず,画質や音質も長時間の利用に耐えうるものではないようだ.もともと,PCはテレワーク機材ではないし,マイクやスピーカはどちらかというとオマケの機能に過ぎない.厳しい表現にはなるが,急きょの需要発生で,PCはテレワーク端末として機能面でも性能面でも不十分であることが露呈された形だ.PCはスマホに押され,メーカの注力も落ちているのが実情のようだが,スマホのみでは長時間のテレワークには対応しきれない.テレワークの盛り上がりは一過性とは考えられないので,PC他の中・大型情報端末のバージョンアップにもつながるはずだ.PCのテレワーク対応の他,テレワーク専用機器の登場にも期待したい.

 

2020年4月10日  ブロックチェーンEtheriumのプライベートネットワーク構築にチャレンジ中(クライアントソフトGeth1.5.5).Intel Core i7-8700プロセッサのマシン1台で10ブロック(50Ether)マイニングするのに1日半程度要した.マイニングリソースが多く必要なことを実感できた.送金は簡単だろうと思いきや,block gas limitという制限があり,ハマッテしまった.

 

2020年4月5日  自動運転ソフトウェアAutowareをUbuntu18LTSにいれて動かしてみた.個人環境では重い(32GBメモリがないと動画が円滑再生できない?)ソフトだが,AI・IoTの要素が組み込まれており,私のような老テクでも楽しめる.Docker化しているのでインストールも比較的しやすい.YouTubeを見ろと言われそうだが,できれば分かりやすい操作マニュアルをアップして欲しいところだ.

 

2020年4月2日  自然言語処理系AIとしてword2vecをインストールして使ってみた.単語の類推の他,単語の加減算という変わったこともできる.形態素解析分野も進化しているようなのでさらに試してみたい.

 

2020年3月29日  ディープラーニング学習環境NVIDIA DIGITSを再実装した際,下記エラーにはまり,無駄なCUDAバージョン変更を繰り返してしまった.原因は定かではないが,ツールnvidia-cuda-toolkitが更新されたにも関わらず環境(依存性)未確認で使用したことのように見受けられる.CUDAやcuDNNなどは単独で相性を確認しながらインストールする方が賢明のようだ.CUDA driver version is insufficient for CUDA runtime version

 

2020年3月25日 Gitデビュー果たす! 以前から興味をもっていたが,GitHubに公開するようなソフト開発技量もないので登録を諦めていた.リポジトリを作って,GitHub経由での攻撃手法を試したところ,うまくいったので大感激.最近,privateが無料で使えるようになったことも嬉しい.

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